土俵



土俵の形

力士が競技する場を「土俵」と言いますが、その土俵は厳格な決まりに基づいて作られます。その決まりを規定しているのが「土俵規定」です。土俵の大きさ、俵の位置、土俵の周辺に関する情報は(『ここまで知って大相撲通』根問弘海著、グラフ社)を参照。

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土俵の大きさ

土俵は高さが34~ 60センチ、 1辺が670メートルの正方形に土を盛り、中に直径4.55メートルの円を小俵で作ることになっています。この直径は俵の内側であり、俵の外側を入れるともっと広くなります。土俵というのは、規定上は、丸い円だけを指すのではなく、1辺が6.70メートルの正方形に土を盛った場所も含みます。しかし、勝負は丸い円内で行われることから、「土俵」という場合、それは丸い円だけを指しているのが普通です。

徳俵だけ外側にずれている理由

内俵の幅の分だけ外側にずらしてあるので、力士にとつてはその分だけ「トク」をします。それが「徳俵」の由来だと言われています。かつては、相撲は野天で行われていたため、土俵に雨水がたまると、俵を取り外して掃き出す必要があったのです。

小俵の中身

俵の中には土、砂、玉砂利などが混ぜてあります。それを俵の中に入れ、棒で突つ突いて平均化し、荒縄で縛ります。そして、 ビール瓶で叩いてならし、形を整えます。

勝負俵の外側にある「蛇の日」とは

勝負俵の外側に25センチほどの幅で砂を厚めに敷いてありますが、この部分を「蛇の目」あるいは「蛇の目の砂」と言います。これは踏み越し、踏み切り等を判明しやすくするためです。土俵際の判定が微妙なとき、蛇の目を確認することがあります。力士の足が土俵に出ていれば、砂にその足跡があるからです。蛇の目の砂を敷くのは本場所の土俵だけであり、稽古場の土俵には敷きません。

土俵の仕切り線の長さと幅

土俵の中央に南北に2本の仕切り線があります。これは長さ90センチ、幅6センチで、2本の間隔は70センチです。線の色は自と決まっています。現在の仕切り線は呼出しが自エナメルのペンキで何回も塗って描き上げます。場所中も取組終了後、毎日、塗って手入れをします。

土俵に女性は上がれますか?

上がれません。土俵は神聖な場所と見なされ、女人禁制です。これはしきたりです。かつて女性の文部大臣が優勝式に土俵に上がることを希望しましたが、協会はやはり断りました。

土俵の方位(方角)

土俵の方位を決める中心はどこを「正面」にするかで決まります。正面を中心にして、残りの方位は決めます。土俵の正面を最初に定め、正面から土俵に向かって左を東、右を西とします。北は正面、南は「向正面」とも言います。土俵の方角は実際の東西南北とは異なります。

行司と力士の控える場所

東方力士は「東」、西方力士は「西」に控えます。行司は正面の反対側、つまり、向正面に控えます。東方力士は東から、西方力士は西から入り、所定の場所に控えます。

吊り屋根の四隅に下がる房の色の違い

房の色は正面左側の東から青、赤、自、黒の順になっています。吊り屋根がなく、4つの房を吊るすことができない土俵では4本柱を使用してもよいことになっています。この4つの房と色には、次のような宗教的な意味が込められていると言います。4房は方位とそれを守る神獣、それに四季を表します。これは中国の4神信仰に由来すると言われています。

  1. 東(東北隅、左手前)青房 春 青竜神(青い竜))
  2. 南(東南隅、左奥) 赤房 夏 朱雀神(赤い鳥))
  3. 西(西南隅、右奥) 白房 秋 白虎神(白い虎))
  4. 北(西北隅、右手前)黒房 冬 玄武神(黒い亀))

房は刺しゆう糸をより合わせたもので、長さが2.1メートルあります。土俵の表面から房の先端までは212メートルです。

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国技館の吊り屋根の重さ

両国国技館の吊り屋根は、総重量が6.25トンあります。2本のワイヤー・ロープで天丼から吊り下げるようになっています。ワイヤーの大さは直径2.2センチあります。1本で約30トンを支えられると言います。2本で約60トンなので、重みで切れる′し、配はありません。屋根の四角の面は縦6.65m、横9.90mです。相撲以外の催し物があるときは、この吊り屋根は吊り上げておきます。

土俵作り

土俵は誰が作るのですか?

土俵作りは呼出しの仕事です。本場所、相撲部屋の稽古場地方巡業の場所、海外公演の場所というように、すべての場所の土俵は呼出しが作ります。

国技館の土俵はいつ作るのですか?

国技館の土俵は、場所初日の5、6日前(普通は火曜日)から呼出し全員で3日間かけて作ります。この土俵は土を全部入れ替えるのではなく、上から20センチほど古い土を削り取って、そこに新しい土を入れます。これを「打ち直し」と呼んでいますが、この場合4トン車2台分位の土が必要だと言われています。土俵を作るには特殊な小道具(たこ、たたき、掻き、 くわ、つき棒、スコップ、一輪車など)が使われていますが、機械はいっさい使いません。

土俵は昔から丸かったのですか?

丸かったり、四角だったりします。江戸初期には土俵という明確な境界線はなかったようです。相撲人や見物人が円陣で人垣を作り、その中で相撲を取りました。円陣を作っている人々を「人方屋」と言います。勝負は円陣内で相手を倒すか、人垣の中へ押込むかで決まりました。人方屋による相撲では怪我人が出たり、喧嘩が起きたりするので、勧進相撲や辻相撲の禁止令がしばしば出されています。



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